日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
肝組織血流量及び組織酸素分圧同時測定による肝微小循環の解析
越智 次郎小西 明美木下 良太三浦 賢佑内野 治人井上 良一三宅 健夫
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1986 年 83 巻 2 号 p. 180-188

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抄録

ラット肝の組織血流量及び酸素分圧を, 電解式組織血流計及び微小酸素電極を用いて, 同一肝葉で同時期に測定する系を考案した. この測定系を用いて, 肝抽出製剤, FAD持続静注の, 肝組織血流量及び酸素分圧に及ぼす影響を検討した. コントロールとして生理食塩水を用いた. 生理食塩水注入時の, 組織血流量平均値は, 5μA, 20秒間の通電条件下で, 47.4ml/min/100g, 組織酸素分圧平均値は18.1mmHgであつた. 肝抽出製剤で血流量, 酸素分圧の増加, FADで酸素分圧の増加がみられ, 両者の酸素分圧の増加は群間比較でも有意であつた. この測定系を用いた解析は, 薬剤による肝組織への影響を含め, 肝の微小循環状態を知る指標を得る有用な方法と考えられる.

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