日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
肝硬変症における hyperdynamic systemic circulation の発生機序に関する臨床的研究
野浪 敏明原田 明生星野 澄人加藤 俊之中尾 昭公末永 昌宏高木 弘
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キーワード: 肝硬変症, 血漿量
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1986 年 83 巻 4 号 p. 778-783

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抄録

肝硬変症91例を対象として, Swan-Ganz catheter を用いて全身血行動態を測定するとともに, 血漿量, 門脈圧, 血漿 catecholamine 濃度, 血漿 glucagon 濃度を測定した. 対象をKICG0.09を境に2群に分けて, 肝障害の程度と全身血行動態の関連を検討するとともに, 肝硬変症における hyperdynamic systemic circujation の発生機序について考察した. その結果, 肝硬変症の全身血行動態は肝障害の高度なものほど, より hyperdynamic な傾向を示した. そしてその発生機序として血漿量の増加が重要な因子の一つであり, これには末梢 shunt 量の増加, 門脈圧の上昇が関与することを認めた. また血漿 catecholamine, glucagon も肝硬変症の全身血行動態を修飾している可能性が考えられた.

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