肝動脈塞栓術施行肝癌のうち門脈1次および2次分枝開存例40例を2年以内 (〓2yr) 死亡群26例と2年以上(>2yr) 生存群14例に分け, 2群判別に有用な予後因子を検討した. 性, 年齢, 肝機能検査, 腹水および食道静脈瘤の15項目について両群間で有意差検定を行い, これらのうち2群判別に有用と思われる7項目を選び, 数量化理論II類を用いて解析した. その結果, 食道静脈瘤, ヘパプラスチンテスト, ICG試験および血清アルブミンの偏相関係数が特に大きく, 2群判別に特に重要であつた. また, これら4因子により40例中35例 (87.5%) が正しく判別された.