日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
無症候性HBVキャリア末梢血中単核細胞のエストラジオール結合能について
武田 弘溝口 靖紘阪上 吉秀宮島 慶治筒井 ひろ子申 東桓宋 健二関 守一黒木 哲夫針原 重義小林 絢三山本 祐夫森沢 成司
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 84 巻 2 号 p. 256-260

詳細
抄録

正常ヒトおよび無症候性HBVキャリアの末梢血単核細胞を3H標識エストラジオールおよび非標識エストラジオールと共に37°Cで培養し, 単核細胞に結合した放射活性を経時的に測定することにより, 単核細胞のエストラジオール結合能を検討した. その結果, 無症候性HBVキャリアでは正常ヒトに比し, 単核細胞のエストラジオール結合能が有意に低下していた. このことにより, 既に著者らが報告した無症候性HBVキャリア単核細胞のエストロゲンに対する応答異常の原因の一部に, 単核細胞のエストロゲン結合能の低下が関与している可能性が示唆された.

著者関連情報
© 財団法人 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top