日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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急性肝障害における cyclic GMP代謝に関する臨床的および実験的研究
吉田 隆雄
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1987 年 84 巻 6 号 p. 1233-1243

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抄録

(1) 各種肝疾患における血漿 cyclic GMPは, 急性肝炎病初期, 非代償性肝硬変, 原発性肝癌において有意の増加を認めた.
(2) 急性肝炎病初期における cyclic GMP上昇機序を解明するため, Gal-Nによる急性肝障害ラットを用い肝灌流実験を行なつた. 灌流液中の cyclic GMP濃度は Gal-N投与24時間後から上昇し, コリン作働性物質である Carbachol に対する反応性は72時間後に最大になつた. この反応性は Atropine で抑制された. 又, 72時間後の3H-TdR 取り込みは上昇し, 活発な肝再生が示唆された. Insulin は Carbachol の効果を更に増強した.
(3) 以上から, 肝再生において cyclic GMPが, ムスカリン受容体および Insulin を介して重要な役割を果たすことが示唆された.

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