日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
ラット胃粘膜障害における superoxide dismutase に関する研究 (第2報)
インドメタシン潰瘍について
荻野 景規岡 紳爾松浦 伸二郎坂井田 功由村 俊二松田 和也佐々木 敏行山本 一成岡崎 幸紀竹本 忠良
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キーワード: indomethacin 潰瘍
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1987 年 84 巻 7 号 p. 1389-1393

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抄録

急性胃粘膜病変と superoxide radical は最近注目されているところであるが, 著者らは, indomethacin によつて誘発される胃粘膜病変に対して, radical scavenger である superoxide dismutase (SOD) や catalase が抑制効果を有することを見出した. また, SODが胃粘膜血流の増加傾向作用, 胃酸分泌の抑制作用, そして軽度の胃粘膜PGE2合成促進傾向を有していることもわかつた. このことから, SODや catalase による indomethacin 潰瘍の抑制は, indomethacin によるPGE2合成阻害作用が軽減されているためか, もしくは, indomethacin 潰瘍の発症機序に endotoxin が関与しているためと思われた.

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