日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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経内視鏡的細径プローブを使用した熱勾配式組織血流測定法に関する検討
野尻 裕之田中 三千雄稲土 修嗣佐々木 博
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1988 年 85 巻 11 号 p. 2365-2371

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抄録

経内視鏡的に使用可能な熱勾配式組織血流測定法用細径プローブ (φ2.5mm) を開発し, 胃粘膜血流における測定精度を水素ガス•クリアランス法と比較検討した. (1)成犬2頭を用いた開腹実験においては, 熱勾配式組織血流計による測定値と水素ガス•クリアランス法による粘膜血流量Fはきわめて良好な相関関係 (r=0.954, p<0.001) を認めた. (2)健常男性4名を対象に経内視鏡的に熱勾配式組織血流計と電解式組織血流計を用いて胃粘膜血流を測定した. 両測定値もまたきわめて良好な相関関係(r=0.932, p<0.001) を認めた. また理論式にもとづいて本法による測定値を血流量に換算することが可能であつた.

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