1988 年 85 巻 12 号 p. 2559-2562
各種胃疾患25名を対象としてアイソトープ法により測定した胃排出能と蛍光偏光免疫測定法により測定した食後の血中アセトアミノフェン動態を比較検討した. その結果, アイソトープの胃内半減期 (T1/2) または胃内残存率 (%) と各種ファルマコキネティクパラメータとの間で有意の相関が認められたが, 特にT1/2と最高血中濃度到達時間の間で最も高い相関が認められた. 以上より胃排出能の測定には食後の血中アセトアミノフェン動態の経時的変動を測定することが望ましいと考えられる.