日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
肝疾患における血中AT-III, α2-PI, PLG活性値測定の臨床的意義
柳澤 伸嘉菅谷 仁久内 徹原田 尚
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キーワード: 肝疾患, 肝実質機能
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1988 年 85 巻 12 号 p. 2601-2609

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抄録

組織学的に確定した127症例の肝疾患を対象として, 血中AT-III, α2-PI, PLGを測定し, 肝疾患におけるその臨床的意義につき検討した. 対象例中DICを示した例は除外した.
AT-IIIなど三因子は, 肝疾患が進行するにしたがつて低下し, 肝疾患の慢性度, 重症度を表すよき指標となることが示唆された.
また, これらは肝での蛋白合成能を表すCh-E, HPT, Albと有意な正の相関を, ICG R-15値と負の相関を認め, 肝実質機能を良好に反映する指標となりうることが示唆された.

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