日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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肝大量切除後の肝補助療法として門脈血高酸素分圧化 (動脈化) について
草野 敏臣
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1988 年 85 巻 12 号 p. 2624-2632

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抄録

肝大量切除後の肝機能不全発生の要因となりうる術直後の門脈血流量減少を予防する目的で, 雑種成犬に De Bakey 型ポンプを用い, 実験的に大腿動脈-門脈体外循環回路を作製し, 門脈圧, 門脈血流量のコントロール可能な門脈の動脈化を行い, 肝大量切除後の肝エネルギー代謝に及ぼす影響を検討した.
体外 Shunt により, 門脈血流量, 門脈圧が200~300ml/min, 12~21cmH2Oを維持するように調節すると, 門脈血酸素分圧は, 平均75mmHgまで上昇した. その結果, 肝切除後の, 肝 Energy charge(EC) <Atkinson>は0.72~0.85を示し, 直接門脈動脈化群および対照群と比較しEC低下を招かず肝機能不全予防において有用であると思われた.

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