胆石の超音波特性に基づいた性状診断について検討した. 148手術症例の胆石を大きさにより径10mm以上の大胆石, 径10mm未満の小胆石に分け, 大胆石では胆石高エコー像の相違により, 小胆石では存在様式により分類した. 胆石高エコー像の成り立ちには胆石の肉眼割面構造及びこれを構成するコレステロールやビリルビンカルシウム成分などの物理化学的因子に基づく超音波特性が関与すると考えられた. 従つてこの超音波分類は胆石の種類や石灰化などの性状診断を可能にし, 胆汁酸投与による胆石溶解治療の適応胆石の選択に応用できると考えられた.