肝硬変の形態学的特徴である偽小葉の平均面積, 平均形状係数とその標準偏差及び間質比の形態指標5項目をIBAS画像解析装置にて定量した. 肝硬変77例と正常13例とに各形態指標値に有意差を認め, 三宅分類の甲, 甲', 乙, 乙'の4型間には差を認めなかつた. 形態指標と肝機能検査との相関ではHPT, Alb, ZTT, KICG, Rmaxの相関係数が0.30-0.57と高く, 形態指標では形状係数の標準偏差と間質比が比較的肝機能と相関していた. 肝機能を総合的に得点化し形態指標との間で重回帰分析すると重相関係数は0.67となり, 総合的な評価により肝の形態から機能をある程度推測することが可能であつた.