日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
体外衝撃波による胆嚢内結石破砕療法について
榊原 健治加納 英行加藤 哲夫平松 秀樹神原 政孝熊田 和徳徳田 泰司亀島 信利山本 正彦
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キーワード: 胆石, 体外衝撃波
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1989 年 86 巻 12 号 p. 2787-2793

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抄録

体外衝撃波による胆石破砕療法 (Extra corpreal Shochwave Lithotripsy 以下ESWL) は, 1985年にはじめて胆道系結石に応用されたが, 最近になり破砕装置の進歩により, 従来より正確に胆石を破砕することが可能になり, また同時に麻酔の必要もなくなり, 容易に治療が可能となつた. 著者らは新世代の破砕機といわれるドルニエ社製MPL-9000を使用して胆嚢内結石30例にESWL治療をしたので, 報告する. 破砕効果の成績は30例中26例 (87%) に有効性を認め, 消失率は平均追跡期間4.4ヵ月の現在の時点で18例60%であつた. 合併症としては, 破砕片の排出によると考えられる上腹部痛 (10例33%) を認めたが, 開腹術, 内視鏡的乳頭切開術等を施行した症例は認めなかつた.

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