日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
胃主細胞 cholecystokinin 受容体特性に関する研究
-第2報-胃主細胞膜への標識CCK8結合反応の検討
坂本 長逸的崎 尚長尾 宗彦誉田 芳孝西崎 朗中野 修松田 康平和田 謙
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1990 年 87 巻 11 号 p. 2429-2433

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抄録

モルモットより単離胃主細胞を作製し, 主細胞膜標品に対する125I-COOH-terminal octapeptide cholecystokinin (125I-CCK8) の結合反応を検討した. 主細胞膜標品にはCCKに特異的で高親和性の受容体が存在し, 酸性pHで125I-CCK8の結合は増加した. 125I-CCK8の最大結合を50%抑制するCCK8, gastrin-I, COOH-terminal tetrapeptide CCK の濃度はそれぞれ3×10-10M, 3×10-7M, 10-6Mであり, 報告された膵, 大脳CCK受容体に対するそれぞれの類似体の力価とは異なつていた. 又, 主細胞膜標品への125I-CCK8の結合は非水解性グアニンヌクレオチド類似体であるGTPγS, Gpp(NH)pによつて濃度依存性に抑制され, GTPγSの存在下では二側性CCK結合部位のうち, 低親和性結合部位のみが観察された. 従つて, 胃主細胞膜標品においてCCK受容体はグアニンヌクレオチド制禦蛋白質に連関するものと思われた.

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