日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
TNF-αによる肝癌培養細胞に対する細胞障害活性の基礎的検討
高山 尚高木 均斎藤 修一小島 亨飯塚 春太郎片貝 重之山田 昇司小林 節雄
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キーワード: サイトカイン
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1990 年 87 巻 2 号 p. 195-198

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抄録

肝癌に対する Tumor necrosis factor (recombinant TNF-α) の効果を知るために in vitro での肝癌培養細胞PLC/PRF/5に対するTNF-αの抗腫瘍効果を測定し, さらに, Interferon-γ (IFN-γ) を併用する事によるTNF-αの抗腫瘍効果に対する影響についても検討した. TNF-α単独では, PLC/PRF/5のDNA合成能, 生存率, およびHBs抗原産生量に有意な影響を与えなかつたが, IFN-γを併用する事により, これらの抗腫瘍効果は有意に増強された. 以上よりPLC/PRF/5に対するTNF-αの抗腫瘍効果は, 単独では認められないがIFN-γとの併用により, 有意に発現される事が示された.

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