日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
B型慢性肝炎でのインターフェロン治療による血中自己抗体および抗インターフェロン抗体の出現と治療効果
奥野 忠雄進藤 道子新井 賢松本 昌之武田 誠加嶋 敬
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 88 巻 11 号 p. 2771-2777

詳細
抄録

インターフェロン (IFN) 治療を行つたB型慢性肝炎27例での血中自己抗体, 抗IFN抗体の出現と治療効果との関係を検討した. 測定した自己抗体は抗核抗体 (ANA), 抗平滑筋抗体 (SMA) と抗甲状腺抗体である. 抗IFN抗体は Western blot 法で検索した. IFNは天然型IFN-α or-βを使用した. IFN治療によりDNAポリメラーゼとHBe抗原が持続的に陰性化し, かつ血清トランスアミナーゼの持続的な正常化を認めたのは8例 (29.6%) であつた. これら8例中1例を除き全例で血中自己抗体と抗IFN抗体は陰性であつた. IFN治療により抗甲状腺抗体や抗IFN抗体が陽性となる例はなかつた. IFN治療中にANAまたはSMAが陽性となる例では治療効果は, 有意差ではないが期待しにくい傾向にあつた.

著者関連情報
© 財団法人 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top