Nd-YAGレーザーを用いた腹腔鏡的胆嚢摘出術を70例に施行し, 68例に成功した. 手術後の入院期間の平均は7.8日 (4~12) であり, 手術翌日より経口摂取及び歩行可能であつた. 手術時間は当初の10例は216分であつたが, 最近の28例は87分であつた. 手術時間により術後経過に差はみられなかつた. 術後の鎮痛剤 (pentazocine 15mg i.m.) の使用頻度は, 27.5% (19/68) であつた. 開腹術に移行した2例の理由は, 1例 (第1症例) が, 胆嚢剥離時にクオーツが跳ね, 門脈にピンホールを生じて出血したため, また1例が (第46症例) 胆嚢周囲の余りに強固な癒着のためであつた. 本法は, 胆石患者のQOLの向上に大いに期待できる手法であると思われた.