1992 年 89 巻 6 号 p. 1333-1340
モルモット単離壁細胞を作成し, 種々のアドレナリン作動薬の酸分泌に及ぼす影響を Aminopyrine 法を用いて検討した. β受容体刺激薬の Isoproterenol は10-8M, β2受容体選択性刺激薬の Salbutamol は10-6Mでほぼ最高となる酸分泌刺激作用を示した. 一方, β1受容体選択性刺激薬の Dobutamine は有意な酸分泌刺激作用を示さなかつた. 以上よりβ2受容体を介する酸分泌刺激作用が示唆された. 3H-dihydroalprenololを用いて受容体結合実験を行つたところ, 壁細胞上にKd 3.12±0.34nM Bmax 1.14±0.26pmol/mg protein となるβ受容体が存在し, competition assay によりサブタイプはβ2受容体であつた.