日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
モルモット単離壁細胞におけるアドレナリン作動性酸分泌機構の検討
宮澤 正行谷 礼夫三輪 剛
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1992 年 89 巻 6 号 p. 1333-1340

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抄録

モルモット単離壁細胞を作成し, 種々のアドレナリン作動薬の酸分泌に及ぼす影響を Aminopyrine 法を用いて検討した. β受容体刺激薬の Isoproterenol は10-8M, β2受容体選択性刺激薬の Salbutamol は10-6Mでほぼ最高となる酸分泌刺激作用を示した. 一方, β1受容体選択性刺激薬の Dobutamine は有意な酸分泌刺激作用を示さなかつた. 以上よりβ2受容体を介する酸分泌刺激作用が示唆された. 3H-dihydroalprenololを用いて受容体結合実験を行つたところ, 壁細胞上にKd 3.12±0.34nM Bmax 1.14±0.26pmol/mg protein となるβ受容体が存在し, competition assay によりサブタイプはβ2受容体であつた.

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