日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
術中カラードップラーによる肝細胞癌腫瘍内血流の測定と組織学的所見の対比
黒肱 敏彦山下 裕一平城 守堀内 彦之小林 慶太中村 幸泰柳瀬 豊柚木 利紀西野 雅博掛川 暉夫
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1993 年 90 巻 12 号 p. 3028-3031

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抄録

手術により組織学的に評価を行いえた肝細胞癌37症例54結節に対する術中でのカラードップラーによる腫瘍内血流の観察を行い考察を行った. 腫瘍の大きさ別の腫瘍内拍動性カラーシグナルの検出率は1cm未満で70%, 1~3cmで95.8%, 3cm以上では100%であった. また定常性血流については21.4%の検出率であった. さらに腫瘍の大きさおよび組織学的分化度ごとに測定した腫瘍内血流速度は腫瘍径が大きくなるほど, また分化度が低くなるほど, 血流速度は速くなる傾向があった.

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