日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
MRIによる閉塞性黄疸の胆管像の検討
胆管造影法との比較
中川 浩岡村 正造大橋 信治三竹 正弘藤井 康彰宮田 敬博佐竹 幸治松井 真寿美
著者情報
キーワード: 胆管, 閉塞性黄疸, 悪性腫瘍
ジャーナル フリー

1993 年 90 巻 7 号 p. 1571-1580

詳細
抄録

閉塞性黄疸の診断には主としてPTC, ERCPが使われている. われわれは, 胆道MRIによりどの程度臨床診断可能か閉塞性黄疸33例につき検討した. 悪性腫瘍では呼吸停止が可能なら十分に臨床診断可能で, 20例中17例, 85%で診断できた. 特に, 泣き別れ胆管, PTCで陰性胆嚢症例ではMRIでの描出能が勝り有用であった. 一方, 胆管結石は悪性腫瘍の診断能には劣ったものの58%で診断できた. MRIは非侵襲性の検査であり, 閉塞性黄疸の診断に有用であり, またPTCD, ERBDなどの治療方針決定の一助となりうる.

著者関連情報
© 財団法人 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top