日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
PCR法を用いたHelicobacter pylori感染診断に関する臨床的検討
高木 敦司太田 有紀白井 孝之甲田 勝昭小林 寛久原澤 茂三輪 剛神谷 茂
著者情報
キーワード: Helicovacter pylori, PCR法
ジャーナル フリー

1994 年 91 巻 8 号 p. 1277-1282

詳細
抄録

PCR法を用いたHelicobacter pylori(H.pylori)の検出法を培養法およびH.pyroli抗体検出法と対比検討した.1)PCR法は,H.pyloriの菌数40CFUまで検出可能であった.2)PCR法はH.pylori抗体検出法との間での関連を認め,組織学的胃炎の検出において培養法に比べ有意の高い検出率を示した.3)疾患別では,PCR法とH.pylori抗体検出法はほぼ同様の検出率を示し,慢性胃炎においてPCR法は,培養法に比べ有意に高率であった.PCR法は,H.pyloriの検出法として感度の高い優れた方法であると考えられた.

著者関連情報
© 財団法人 日本消化器病学会
次の記事
feedback
Top