日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
消化器内科外来におけるhospital anxiety and depression scale(HAD尺度)日本語版の信頼性と妥当性の検討
東 あかね八城 博子清田 啓介井口 秀人八田 宏之藤田 きみゑ渡辺 能行川井 啓市
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1996 年 93 巻 12 号 p. 884-892

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抄録

外来患者の感情障害のスクリーニングテストであるhospital anxiety and depression scale日本語版の信頼性と妥当性を検討することを目的に, 1995年4月から10月にかけて, プライマリ・ケアを担う1病院において, 消化器外来患者265名を対象に, すでに信頼性と妥当性が証明されている, STAI(状態・特性不安検査), SDS(自己評価式抑うつ尺度)とHAD日本語版への回答を依頼し, HADの信頼性をitem-remainder correlationと内的整合性係数により検討した. 妥当性については, STAIとSDSを基準とした基準関連妥当性を検討した.
その結果, HADは信頼性および妥当性ともに良好で, 患者への負担が少なく, 消化器外来患者への適用が可能であると考えられた.

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