日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
肝線維化とサイトカイン
奥野 正隆森脇 久隆
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キーワード: 肝線維化, 肝星細胞, TGF-β, PDGF
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1998 年 95 巻 7 号 p. 743-749

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抄録

肝線維化は, 肝硬変を特徴づける病像の一つであり, 過剰な細胞外マトリックスの沈着による. マトリックス産生の中心的役割を担うのは星細胞であり, 線維肝においては星細胞は種々のサイトカインにより活性化され, レチノイドを失い, マトリックス産生能・増殖能を獲得する. これらサイトカイン刺激のなかでは, 特にTGF-βとPDGFが重要であり, ともにautocrine, paracrineloopにより, 前者は星細胞のマトリックス産生を, 後者は増殖を刺激する. その他, TNF-α, IGF, IFN, ET-1などのサイトカインが, 各々特徴的な作用を星細胞に及ぼし, 肝線維化に関与する.

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