日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
両側気胸を併発した腸管子宮内膜症の1例
―腸管子宮内膜症本邦報告例90例の検討を含めて―
桐井 宏和天野 和雄瀬古 章高木 昌一酒井 勉市橋 正嘉多羅尾 信後藤 明彦秋田 國治森脇 久隆
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キーワード: 腸管子宮内膜症, 気胸
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1999 年 96 巻 1 号 p. 38-44

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抄録

症例は43歳,女性.主訴は1カ月毎の下腹部痛.S状結腸にほぼ全周性の狭窄を認め,イレウス症状を来したため,全身麻酔下にS状結腸切除術,子宮全摘術および左子宮付属器摘出術を施行した.切除標本の病理所見より腸管子宮内膜症と診断した.術後第3日目,突然左胸痛と呼吸困難を訴え,胸部X線にて両側気胸を認めた.腸管子宮内膜症と気胸との合併は極めてまれであり,本邦における腸管子宮内膜症例90例の検討を含めて報告する.

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