日本消化器病学会雑誌
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膵リンパ管腫の1例
國田 哲子岡 志郎伊藤 博之木村 誠一郎二神 安弘桑井 寿雄山田 勝士大田垣 純高上 眞一嶋本 文雄
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1999 年 96 巻 10 号 p. 1190-1195

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抄録

症例は63歳女性,主訴は腹部膨満感.腹部超音波検査,CT,MRI,超音波内視鏡検査,ERCP,腹部血管撮影にて膵頭部から腹側にかけて平滑で菲薄な壁を有する多房性嚢胞を認めた.嚢胞壁の壁内隆起,嚢胞壁の造影効果,嚢胞と膵管との交通は認めなかった.画像所見より膵あるいは膵近傍に発生したリンパ管腫を疑い,経過観察中であったが腫瘍の増大が疑われ,腫瘍切除術を行った.結果は嚢胞状膵リンパ管腫であった.

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