日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
白血球除去療法単独で長期に緩解維持が可能であった初発クローン病の1例
澤田 康史大西 国夫江頭 明盛金田 真弥矢野 隆子大楠 和信近野 真嗣小坂 正長瀬 和子福永 健奥井 雅憲福田 能啓田村 和民里見 匡迪下山 孝西上 隆之
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1999 年 96 巻 12 号 p. 1386-1391

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抄録

平成6年5月発症の初発小腸・大腸型クローン病患者(IOIBDスコア6点,CDAIスコア425)に対し,従来よりのクローン病治療である成分栄養療法を行わず,脂肪制限食に単球系細胞を高率に除去する白血球除去療法を用い,緩解状態(IOIBDスコアー1点,CDAIスコアー96)となった.その後維持療法を続け,4年以上の長期緩解を得た.白血球除去療法は本クローン病患者のQOLを高める新しい治療法と思われた.

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