日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
重症肝障害を呈し速やかに改善した急性アルコール性脂肪肝の1例
古谷 徹鈴木 憲治春日 葉子島田 紀朋内藤 嘉彦石川 智久大久保 至新谷 稔山根 建樹藤瀬 清隆小林 正之
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 97 巻 1 号 p. 60-64

詳細
抄録

症例は54歳男性,多量飲酒により高度肝機能障害を発症して来院.血液検査にて重症急性肝障害と診断し,血漿交換・持続的血液濾過透析(CHDF)・ステロイドミニパルス療法を施行した.血液検査成績の速やかな改善を認め,また画像上も第1病日に高度脂肪肝が認められたが,第4病日には脂肪肝の著明な改善が得られた.病態としてAlcoholic foamy degeneration(AFD)が考えられたが,急性脂肪変性の改善に各種治療の関与が示唆された.

著者関連情報
© 財団法人 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top