日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
慢性胃炎とシクロオキシゲナーゼ
炎症としての慢性胃炎
坂本 長逸
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2000 年 97 巻 12 号 p. 1466-1471

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抄録

元来プロスタグランジン(PG)は胃粘膜で重要な役割を有するとされてきたが,その調節作用を担うcyclooxygenase(COX)の胃粘膜における発現調節作用は十分に理解されていなかった.最近,炎症反応によって発現誘導されるCOX-2が急性胃炎や潰瘍粘膜では修復反応に重要な役割を有することが明らかにされたが,その慢性胃炎粘膜における役割はまだ理解されていない.慢性胃炎粘膜では,増殖因子の放出や免疫応答の調節作用にCOX-2が関与する可能性も考えられ,今後検証が必要であろう.COX-2を介して生合成が予想されるPGJ2の抗炎症作用がはたして慢性胃炎粘膜で作動しているか否かの検討も必要と思われる.

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