日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)による胃腎シャント閉塞が奏効した非肝硬変性反復性シャント型肝性脳症の1例
橋本 健一高橋 宏樹渡辺 文時蓮村 哲相澤 良夫戸田 剛太郎山田 哲久最上 拓児
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2001 年 98 巻 1 号 p. 42-47

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抄録

症例は62歳,女性.意識障害を主訴に当科に入院した.血液検査上,肝機能は保たれているにもかかわらず,アンモニア,ICGR15,Fischer比が異常値を示した.組織学的に肝硬変には至っておらず,画像上,発達した胃腎シャントを認めた.更に,血中Mnの高値と,頭部MRI上両側レンズ核高信号域を認めた.非肝硬変性反復性シャント型肝性脳症と診断し,胃腎シャントをB-RTOにて閉鎖し,臨床症状,検査値の著明な改善を認めた.

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