日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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胆嚢癌を合併した肝原発性カルチノイド腫瘍の1剖検例
宮崎 泰可朝長 道生内藤 慎二伊東 正博中村 研二木下 秀樹大曲 勝久村瀬 邦彦村田 育夫河野 茂
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2001 年 98 巻 11 号 p. 1289-1293

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抄録

症例は72歳,女性.全身倦怠感のため当院へ入院.腹部超音波,CT検査上,肝右葉に13cm大の肝腫瘍と胆嚢に広基性腫瘍を認めた.第27病日に死亡し,病理解剖を施行した.肝腫瘍は典型的なカルチノイド腫瘍の像を呈し,他臓器に原発巣を疑う腫瘍性病変は認められなかった.一方,胆嚢腫瘍は管状腺癌であり,リンパ節転移巣では腺扁平上皮癌の像を呈していた.以上より原発性肝カルチノイド腫瘍と胆嚢癌の重複癌と診断した.

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