日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
経時的な腹腔鏡像が得られた成人発症重症サイトメガロウイルス肝炎の1例
齋藤 光浩高須 政夫佐藤 悦久矢島 佐江子川村 直弘今村 真紀子徳植 秀樹横山 孝典中島 洋石田 均高橋 信一
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2001 年 98 巻 12 号 p. 1357-1361

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抄録

一般にサイトメガロウイルス(CMV)肝炎の経過は良好であり保存的治療にて改善するとされている.今回,高度な黄疸,肝機能障害,凝固能低下を認めた重症CMV肝炎例を経験した.腹腔鏡検査では瘢痕肝を呈し著明な赤色紋理を認めた.肝機能は保存的治療にて改善し,肝の瘢痕部は再生し赤色紋理も消失した.再活性化により成人に発症し重症化したCMV肝炎で,経時的に腹腔鏡像を観察し得た貴重な症例と考え報告した.

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