2002 年 99 巻 1 号 p. 21-26
Pull法で経皮内視鏡的胃痩造設術(PEG)を施行した29例を対象に,創部感染症,特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染とその対策について検討した、I群(Povidoneiodine口腔清拭と術後の抗菌剤投与)8例中,創部感染が4例(50.0%)にみられ,起因菌はすべてMRSAで,3例は咽頭部MRSA陽性者であった,II群(上記処置に加え,咽頭部MRSA陽性者6例にはMupirocin calcium hydrate塗布でMRSA除菌)21例中,創部感染の発生は1例(4.8%)のみであった.Pull法によるPEGでは,著者らの感染対策により創部感染は予防可能であることが示唆された.