日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
線維性筋性増生により十二指腸狭窄をきたしたgroove pancreatitisの1手術例
長谷川 繁生鈴木 晃坂井 庸祐大塚 聡鈴木 真彦高須 直樹亀山 仁一荒井 茂
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2002 年 99 巻 5 号 p. 523-526

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抄録

35歳,男性.主訴:悪心・嘔吐.上部消化管x線検査,内視鏡検査,CT,腹部血管造影で十二指腸狭窄をともなうgroove pancreatitisが考えられた.ERCPが施行できなかったため,膵管の微小癌を否定できず,幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.組織学的には十二指腸固有筋層の変性,消失とBrunner腺の過形成および十二指腸乳頭部,膵頭部からgrooveに広がる高度の線維性筋性増生がみられた.十二指腸狭窄の原因であると考えられた.

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