日本消化器病学会雑誌
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非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
脂肪肝-最近の話題
西原 利治大西 三朗
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2002 年 99 巻 6 号 p. 570-576

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抄録

肥満が社会問題化した欧米では,高度の脂肪肝に実質の炎症・壊死,線維化所見が加わった非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の存在が注目されている.本症はウイルス性肝疾患,自己免疫性肝疾患,既知の先天性代謝性肝疾患を除外した原因不明の慢性肝障害であり,飲酒歴が乏しいのに組織像はアルコール性肝障害に類似することが特徴である.本症は脂肪肝を準備状態とするため,肥満や薬剤をはじめ多数の脂肪肝を惹起する病態が誘因とみなされている.しかし,発症機序や治療法の大部分は依然明確ではない.“脂肪肝を良性の疾患として看過してはいけない”との世界の潮流の中で,飽食の時代を迎えた本邦でもNASHの疾患概念の周知が急務である.

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