日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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コスタリカ共和国で行った胃癌集団検診の検討―胃癌早期発見における集団検診の意義―
笹川 由美子笹川 剛高崎 健
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キーワード: コスタリカ, 胃癌検診, 胃癌
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2002 年 99 巻 6 号 p. 577-583

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抄録

中米コスタリカで10064人のレントゲンによる胃検診を行い胃癌69例(検診群)を発見した.これを同時期の従来の医療システムで発見された胃癌172例(非検診群)と比較検討し,日本の検診成績と対比した.発見率は検診群0.68%,日本0.11%.検診群,非検診群,日本の順に手術率92.7%,76.2%,97.0%,切除率96.8%,83.2%,98.6%,早期癌の率64.5%,30.3%,65.9%,根治度Aの率79.0%,38.5%,82.6%と検診群は非検診群より良好で,日本の成績と同等であった.コスタリカにおいても日本と同等の診断・技術力をもって検診を行えば日本と同等の成績が得られることを示した.

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