Relationship between Intracranial Pressure and the Development of Vasospasm after Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage

抄録

動脈瘤破裂後くも膜下出血症例にて術後頭蓋内圧と脳血管攣縮の関係について検討した。頭蓋内圧はCamino式装置にて連続的に測定し、その値で高頭蓋内圧と低頭蓋内圧グループに分けた。血管攣縮は超音波ドップラーにより術後7日まで連日測定した。高頭蓋内圧グループが程度が強く、長く、また広い範囲において血管攣縮を起こす傾向にあり、期間については低頭蓋内圧グループと有意差を認めた。頭蓋灌流圧について同様の検討では、低頭蓋灌流圧グループで血管攣縮は悪化する傾向にあったが有意差はみられなかった。これより高頭蓋内圧は血管攣縮を悪化させる要因と考えられ、頭蓋内圧コントロールは血管攣縮予防の観点からも重要である。