日本農村医学会学術総会抄録集
Online ISSN : 1880-1730
Print ISSN : 1880-1749
第58回日本農村医学会学術総会
セッションID: 25-02
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看護力を、経営力に。
看護を「可視化」する
中西 京子吉田 公代
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抄録

「7対1看護」「クリニカルパス」「DPC」等,昨今の 医療改革は病院経営における看護師の役割と責任を格段に 高めるものである。諸改革の根底に流れる「患者中心の医 療」「チーム医療」という考え方は,患者に一番近い存在 である看護師に,医師,コメディカル等医療者間の調整役 を引き受け,患者との円滑なコミュニケーション,良好な 信頼関係の構築を期待しており,病院経営に対する看護師 の主体的,積極的参加が欠かせない。 しかし,その一方で看護師の社会的評価は未だ十分とは いえない。そのことは高い離職率,潜在看護師問題,男性 看護師の少なさに端的に示されている。看護職は子供の 「将来の夢」で常に上位だが,特に茨城県では看護師を希 望する中高生の数が減少傾向にある。看護の価値が「見え てない」からなのではないだろうか。 したがって,看護支援室の活動として従来の人材確保, 離職防止と並んで,看護を可視化し,地域社会に対しその 存在をアピールすることが第三の柱として位置づけられて いる。JA 茨城県厚生連では看護師自らが進路選択を控え た中高生を対象にガイダンスを行い,看護師の魅力や現場 の実際を語り,優秀な人材を早期に発掘・育成する(地産 地消型人材確保戦略),食育と健康をテーマに地域住民と のふれあいの機会を作り(JA 農協との医食コラボレー ション),看護師が専門性を生かし脳や肺等を鍛えるオリ ジナルエクササイズ(「肺(袋)を鍛え,健康“息イキ” 袋操(たいそう)※注)」)を考案するなど,看護師の素晴ら しさと可能性を追求する全方位的活動が展開されている。 看護支援室による対外的活動は現場看護師の誇りや士気 を高められる効果が期待されるだけでなく,リクルート効 果を最大限に発揮することで,病院経営を強化し,看護 師,医師,そして患者に選ばれる病院づくり(日本版マグ ネットホスピタル)のための起爆剤ともなりうるのではな いだろうか。 ※注)「袋操(たいそう)」とは「COPD(慢性閉塞性肺疾 患)」の啓発を目的とした,呼吸療法士でもある看 護師が考案した,「レジ袋」を使った,子供から大 人まで誰もが楽しめる,お手軽・簡単エクササイズ である。
http : //www.ibaraki-np.co.jp/47news/20090623_05.htm

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© 2009 一般社団法人 日本農村医学会
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