日本農村医学会学術総会抄録集
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第59回日本農村医学会学術総会
セッションID: W3-6
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実習病院との学生指導における連携
-専任臨地実習指導者体制づくりにおける33年間の取り組み-
酒井 和也
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抄録

 近年看護基礎教育の卒業時点で身についてる実践能力と、臨床で求められる実践能力の間に乖離が大きいと云われており、双方においてもその点が大きな課題となっている。又、専任の臨地実習指導者(以下指導者)の重要性が問われている。  当校は実習病院(以下病院)との連携で昭和42年より病棟課長による学生指導を開始した。更なる実習指導の強化として、昭和51年に病院と検討を重ね、学生指導は後輩育成に重要である事を認識し、12名の指導者を確立し教員と協同の基に学生指導に取り組みを開始した。  その後更なる指導者の体制の確立を図るため、指導者としての役割,業務規定,研修・出張を含めた教育支援の明確化,個人ごとの机の配置等の環境面での処遇の強化を行なってきた。  現在は実習区分ごとに1名とし、成人4名,老年2名,小児1名,母性1名を配置している。実習期間中は夜勤要因とせず学生指導のみとし、任期は3~5年を目途としている。毎週水曜日(学生の帰校日)と第1,3土曜日の午前を学校への出校日として設けている。  これまでの33年間の経過をまとめるにあたり、専任実習指導体制であることの有効性として、学生指導に関する内容や教員との協同に関する内容、指導者自身に関する内容等の実習指導におけるよい効果としてのまとめができた。また、今後における学校側と指導者側の課題の明確化を図ることができた。

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© 2010 一般社団法人 日本農村医学会
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