日本農村医学会学術総会抄録集
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第59回日本農村医学会学術総会
セッションID: R-15
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OSBIT(Oral Supported Basal Insulin Therapy)が有効であった糖尿病性壊疽の1例
山本 陽一大河内 昌弘加地 謙太郷治 滋希田村 泰弘浅田 馨服部 孝平後藤 章友神谷 泰隆大野 恒夫
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抄録

近年、BOT(OSBIT)といった1日1回注射の基礎インスリン注射と経口糖尿病薬を組み合わせた治療が盛んに行われているが、我々は、強化インスリン療法、混合型インスリン2回注射から、BOT(OSBIT)に移行し、良好な血糖コントロールが得られ、糖尿病性壊疽の発症・進展抑制に効果的であった症例を経験したので報告する。症例は、67才 男性。5年程前より、糖尿病を指摘され、内服治療を開始したが、自覚症状認めず、通院を中断されていた。H21年3/9に、右母趾の壊疽を認め、整形外科を受診され、同日入院となった。保存的治療で壊疽の改善乏しく、4月に右母趾切断術を施行した。その後、左3趾の壊疽が出現するようになり、保存的に改善せず、8/19に左3趾切断術を施行した。糖尿病合併症としては、神経障害および、腎症2期を認めた。糖尿病コントロールについては、初回入院時HbA1c8.0%とコントロール不良であったため、強化インスリン治療を開始し、リスプロ 6-14-6単位+ ヒューマリンN6単位(計32単位)で、毎食前血糖値は、100-150mg/dl前後に改善した。その後、リスプロ25mix12-6単位の2回注に変更し、血糖コントロールは安定した。退院前に患者様より、家では朝食はほとんど食べず、昼食は外食ばかりで不規則で、入院中の様には出来ない。インスリン注射もやめたいと訴えられた。そのため、患者様 と相談し 、合併症進行防止のためには、インスリン注射継続が必要なこと、より患者さまのライフスタイルの合わせたBOT(OSBIT)があることをお話し了解を頂いた。最終的に、glimepiride 1mg + glargine 4単位のOSBITで、毎食前血糖値は安定し、HbA1cは5.6%とさらに改善し、以降、糖尿病壊疽の新規の発症なく順調に経過している。

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© 2010 一般社団法人 日本農村医学会
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