日本農村医学会学術総会抄録集
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第60回日本農村医学会学術総会
セッションID: RKS1-3
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非典型的画像所見を示したクラミドフィラ肺炎の家族内集団感染例
水野 佳奈大河内 昌弘浅田 馨郷治 滋希岩間  糾勝野  哲也服部 孝平後藤 章友神谷 泰隆大野 恒夫
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抄録

症例は、50歳男性。職業は農業。鳩が家に住みついている。H23年1月に39-40℃台の発熱、頑固な咳を認め、近医での内服治療にても改善しないとのことで、1/20に当院に来院された。家族も同様な症状を認めているとの事だった。初診時、39℃の発熱を認めたが、咽頭発赤、頚部リンパ節の腫大はなく、胸部聴診上も異常所見を認めなかった。血液検査上、WBC4000/μl、CRP 11.1mg/dlと炎症反応高値を認めた。尿中レジオネラ抗原、尿中肺炎球菌抗原、マイコプラズマ迅速検査、インフルエンザ検査、結核菌、非結核性抗酸菌、カリニ、真菌、尿培養、血液培養に異常を認めなかった。画像上、胸部X線では明らかな異常は指摘できなかったが、CT上、両側胸膜直下に多発する10~20mm程度のすりガラス陰影を認めた。Chlamydophila psittaci抗体陰性で、Chlamydophila pneumoniae(CP)-IgG 3.37(高値)、CP-IgM 0.46(、CP-IgA 0.65と陽性 であった。画像上、非定形肺炎としては、非典型的であったがクラミドフィラ肺炎と診断して、マクロライド系薬、テトラサイクリン系薬の治療を行った。その後、自覚症状・炎症所見の改善に加えて、画像所見も順調に軽快した。ペア血清でも、CP-IgG 3.40と高値であり、クラミドフィラ肺炎の再感染と判断した。さらに、母も、同時期に、発熱、頑固な咳を認め、CT上、右上葉下葉に軽度の陰影を認め、CP-IgG 0.64、CP-IgM 1.16(高値)、CP-IgA 0.18であり、クラミドフィラ肺炎の初感染と判断した。祖母は、軽度の咳を認め、胸部CT上異常を認めなかったが、CP-IgG 1.15(高値)、CP-IgM 0.21、CP-IgA1.82(高値)であり、クラミドフィラ肺炎の再感染と判断した。以上より、家族内集団感染したクラミドフィラ肺炎と判断した。

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© 2011 一般社団法人 日本農村医学会
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