日本農村医学会学術総会抄録集
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第60回日本農村医学会学術総会
セッションID: 1B-16
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健診受診者の職業別・性別による禁煙意識
武井 博美鈴木 ゆさみ玉木 英俊岩田 啓之鷹津 久登飯田 真美
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キーワード: けんしん
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抄録

健診受診者の職種別・性別による禁煙意識 武井博美1) 鈴木ゆさみ1) 玉木英俊1) 岩田啓之1) 鷹津久登1) 飯田真美2) JA岐阜厚生連中濃厚生病院1)、岐阜県総合医療センター2) 【目的】健診受診者約3,000名を対象に聞き取り調査を行い、喫煙群・禁煙群・非喫煙群、各群の職種別・性別からみる禁煙意識についての分析を行い、実態を把握することで、今後の禁煙導入への取り組み、禁煙教育・禁煙指導の一助とすることを目的とする。 【方法】人間ドック受診者男性1,903名、女性1,084名合計2,997名に対して、保健師による聞き取り調査を実施。喫煙群762名(26%)・禁煙群667名(22%)・非喫煙群1,668名(52%)の3群を職種別(公務員4種、サービス業2種、生産業、無職の計8職種)・性別の視点から、分析・検討した。 【結果】_丸1_禁煙に対して、喫煙群・禁煙群ともに、大半がストレス(両群共に約80%)と感じている。しかし、喫煙群は、「禁煙を大変と感じている」が63%であるのに対し、禁煙群は、「禁煙は大変だった」が28%と低く、禁煙への意識に有意差がみられた(p<0.05)。_丸2_禁煙群の平均禁煙年齢は、各職種・各性別ともに40歳前後であった。_丸3_禁煙者の禁煙した理由については、男性は「健康」52%に続いて、「環境」15%、「家族」12%が高い結果となったが、女性では「健康」48%、「環境」18%であり、「家族」は3%と低い結果であった。_丸4_非喫煙者は、家族の禁煙を82%が「希望している」という結果だった。 【結語】禁煙は困難だと考えがちだが、禁煙した者にとってはそれ程困難なものではなかった。禁煙を決意するきっかけとなる保健師の働きかけが必要である。性別によって禁煙のきっかけは異なるため、女性には、女性に合ったアプローチと、女性専用のプログラムが必要である。また、受動喫煙に対する関心も高い。今後も、保健師として、一般の人々に啓発していくことが大切である。

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© 2011 一般社団法人 日本農村医学会
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