日本農村医学会学術総会抄録集
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第60回日本農村医学会学術総会
セッションID: S1-2
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包括的地域ケアネットワーク
「はやぶさネット」
*二宮 保典
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キーワード: シンポジウムI
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抄録

 全国的に有床診療所は激減している。今後,ますます地域医療,地域ケアが大事であると叫ばれ認識されている今日,なんとか,地域医療の核たる有床診療所の減少を食い止め,増加していくような仕組み考えていかねばならない。数年前から検討を始めた。そして有床診療所ネットワークを構想した。有床診療所ネットワークは,有床診療所間を結ぶものである。しかし,地域医療,地域ケアは,有床診療所だけで成立するものではなく,大病院から病院,無床診療所,そして地域の介護施設,福祉施設すべてが関係するものである。その様な認識のもとで,ネットワークを再構築し,「包括的地域ケアネットワーク」と名を改め,そして「はやぶさネット」へ。はやぶさは,宇宙のはやぶさです。2年間も迷子になりながら,地球へ帰り,本体は燃え尽きたがカプセルは無事に地上へ届けた感動的な物語がありました。涙がこぼれ日本の底力を感じました。包括的地域ケアネットワークの活動として。毎月,医療施設,介護(訪問看護,包括支援センター,老健,特養,デイサービス,など)福祉施設,行政へ説明会を開催した。このネットワークを利用することで,地域医療再生,地域ケア体制の構築に役立つ事を確信している。有床診療所の状況は,1985年には26,162施設,28.3万床あったものが,2010年には10,560施設,13.6万床に減少た。減少した主な原因は,看護職員の雇用問題,人件費問題,後継者問題,新開業者減少である。現在有床診療所の科目別では,内科系36.6%,外科系9.9%,産婦人科系24.3%,整形外科系10.4%,眼科8.3%,泌尿器科2.6%である。
2010年の改定後4月から11月までに237施設が減少した。はやぶさネットの構想。県医師会が主導して,平成23年度 は岐阜地区と西濃地区に,平成24年度は東濃地区と中濃地区に平成25年度は飛騨地区に広げ最終的には岐阜県全県下に広げる予定である。会員は医師会員のみならず,介護施設,福祉施設,行政も会員となれます。はやぶさネットの主な機能は以下の6つである。
 1.医師看護師等の応援依頼,医師や看護師等のヘルプ依頼をはやぶさネットに登録すると,求人メールを受け取る会員に一斉にお知らせが届く。2.空床情報の検索,入院設備を持つ機関が大凡の空床情報を登録できる。3.患者受け入れ機能の情報検索(医療機関,介護サービス,福祉施設)はやぶさネットに登録されている医療機関の基本情報,外来情報(外来診療,在宅対応,連携パス対応,認知症対応など)介護サービス事務所のサービス情報が検索できる。4.意見交換と診療情報提供,会員同士,内部メールを利用して意見交換が出来る。ネットワークにメールが届いたときは携帯に着信お知らせが入る。5.各種情報発信と共有,情報提供には,感染症,食中毒情報,行政県医師会,保険情報,認知症情報(認知症ネットワークともリンクしている),医療施設,介護現場からの広報(研究会,勉強会,ケア会議等の開催案内),全国有床診療所協議会ともリンクしている。6.着信お知らせメール,はやぶさネットにユーザー宛ての情報が届いた時に,毎日利用するPC や携帯のメールアドレスにその情報着信をお知らせする。

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© 2011 一般社団法人 日本農村医学会
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