日本農芸化学会誌
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ハエトリシメジの殺虫成分について(第2報)
ペーパークロマトグラフィーによる殺虫成分の分離(その1)
大矢 富二郎
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1961 年 35 巻 8 号 p. 761-763

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抄録

ハエトリシメジの殺虫成分の分離のためイオン交換樹脂,ペーパークロマトグラフィーを使用し,次の結果を得た.
殺虫成分は中性アミノ酸区分と共に行動し, n-BuOH, AcOH, H2O(4:1:1)展開で低いRFをあたえる.殺虫成分含有区分を3N塩酸で加水分解すれば殺虫力が消失し, PPCによるスポットの数も増加し,分解前,分解後のクロマトグラムを比較して二つの成分が殺虫力に関係があることを知った.この一つに“Tricholomin .A”,他の一つに“Tricholomin B”と名づけた.なお殺虫力のない区分にエールリッヒ試薬で濃黄色のスポットを呈する成分があり“Tricholomin C”と名づけた.前記三成分はペプチドではないかと考えられる.
本研究で新たに遊離アミノ酸としてプロリン,シスチンが見いだされた.

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