1989 年 63 巻 1 号 p. 25-28
Torulaspora delbrueckiiの冷凍耐性株Y-134-5と冷凍感受株IFO 0430, IFO 0431のプロトプラストの浸透圧感受性,細胞壁マンナンのアセトリシスパターンと血清学的反応性について比較検討した.その結果,冷凍耐性酵母と感受性酵母のプロトプラストの浸透圧感受性,マンナンのアセトリシスパターンには差はなかった.しかし, IFO 0430, IFO 0431のマンナンがマンノースがマンノースのα-1→3結合に特異的な抗血清と反応したのに対し, Y-134-5のマンナンは反応しなかった.これらのことから,細胞壁マンナン構造が冷凍耐性に何らかの寄与をしていることが推定された.