2020 年 0 巻 13 号 p. 106-114
日本における高齢化は障害者支援施設でも同様に進んでおり,それに伴い障害者支援施設での服薬支援の増加や煩雑化が課題になっている,もしくは今後の課題になってくることが想定される.本研究では,障害者支援施設における服薬管理の現状を明らかにしたうえで,より安全で効率的な服薬管理の在り方を検討し,A園の支援現場に反映させることを目的に,ヒアリング調査を実施した.その結果,薬包への印字内容,薬の管理方法および管理する職種等事業所によって違いが見られた.考察として,より安全で効率的な服薬管理のための有用な方法として,①集中して服薬管理できる環境づくり,②薬局との連携,③医療従事者との連携,④ICTを活用した情報の共有化,⑤定期的なツールやマニュアルの見直しの5つの事項が見出された.