日本食品科学工学会誌
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Retronasal Aroma Simulatorを用いた穀類本格焼酎の含み香と立ち香分析
境田 博至渡司 奈穂子中原 徳昭甲斐 孝憲榊原 陽一西山 和夫水光 正仁
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2005 年 52 巻 1 号 p. 19-26

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抄録

本格焼酎のきき酒で重要な含み香を再現するために, SPMEファイバーを装着したRASを用いて分析を行った. その結果, それぞれの本格焼酎で, 含み香を表すWSAM区分は立ち香に相当するstd区分と比較して全体的に揮発性成分の放散が減少することが分かった. この減少の原因はα-アミラーゼであることが判明した. さらに, 中鎖脂肪酸エチルエステルのモデル溶液を用いて分析を行ったところ, 長鎖脂肪酸エチルエステルの濃度の増加は, 含み香には影響無いが立ち香に強く関与することが明らかとなった.

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© 2005 日本食品科学工学会
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