日本食品科学工学会誌
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総説
PCR法による米のDNA品種判別のためのプライマーセットの開発
大坪 研一中村 澄子雲 聡川上 宏智宮村 毅
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2005 年 52 巻 3 号 p. 102-106

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抄録

(1) PCR法による米の品種識別技術を開発した.
(2) 本技術は, 試料として, 葉や苗以外に, 玄米, 精米, 精米粉, 米飯, 餅, 米菓などにも適用が可能である.
(3) コシヒカリの確認用の「ポジキット」, 混米検出用の「ネガキット」を開発し, 実用化した (これまでに, 約80000点の米の分析に相当量が販売された).
(4) 北海道産米, 加工米飯原料米の識別のためのキットも開発して実用化した.
(5) 本研究で開発したその他のプライマーを併用することにより, 全国の主要な米品種, 約150品種の相互識別も可能になった.
(6) 今後, いもち病抵抗性準同質遺伝子系統の識別による産地判別や, DNA食味判別への発展が期待されている.

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© 2005 日本食品科学工学会
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