日本食品科学工学会誌
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研究ノート
カツオ(Katsuwonus pelamis)卵巣油を投与したラットにおける水浸拘束ストレスの胃出血性損傷に及ぼす影響
大川 勝正望月 一男杉本 芳邦鈴木 敏博橋詰 昌幸喜多川 知子松本 透横越 英彦
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2006 年 53 巻 5 号 p. 305-307

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抄録

カツオ卵巣から抽出した油脂は,リン脂質と結合したDHAを多く含む.我々は,ウィスター系雄ラットを用いて,このカツオ卵巣油の抗ストレス性について検討した.ラットは,15日間毎日カツオ卵巣油を毎日摂取させた.水浸拘束ストレス(27℃,7時間)を負荷したところ,カツオ卵巣油を摂取させたラットの胃出血性損傷の発症は,コントロールと比べて抑制されていた.一般に,コルチコステロンの過剰分泌は,ストレスによる胃の出血性損傷を発症させる要因の一つと考えられている.しかしながら,カツオ卵巣油を摂取させたラットの血清中コルチコステロン濃度は,コントロールのラットと変わらなかった.

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© 2006 日本食品科学工学会
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