日本食品科学工学会誌
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研究ノート
発芽蓮の実が高血圧自然発症ラット(SHR/Izm)の血圧,血漿脂質,血糖値および情動に及ぼす影響の検討
白井 展也鈴木 啓太郎津志田 藤二郎
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2008 年 55 巻 11 号 p. 566-570

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抄録

発芽蓮の実の機能性を明らかにするために,10%の発芽蓮の実粉末を含む実験試料を調製して,高血圧自然発症ラット(SHR/Izm)に10週間与え,血圧の変化,オープンフィールドテスト,血漿脂質,血糖値および糖代謝に関連するホルモンに及ぼす影響を調べた.発芽蓮の実摂取により,収縮期血圧は10週目で有意な低下を示した.また,オープンフィールドテストにおける中央部滞在時間は,発芽蓮の実の摂取により有意に長くなった.一方,発芽蓮の実摂取により,インスリン,C-ペプタイド,レプチンおよびレジスチンは有意に増加したが,血漿脂質や血糖値には有意な変化が示されなかった.これらのことから,発芽蓮の実の摂取は,血圧降下および情動行動に,何らかの影響を与えている可能性のあることが解った.しかし,血漿脂質や血糖値には,発芽蓮の実はほとんど影響しないと考えられた.

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© 2008 日本食品科学工学会
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