日本食品科学工学会誌
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キュウリ浅漬冷蔵保存中のListeria monocytogenesの菌数変化と各種抗菌物質添加の影響
伊藤 康江細井 知弘宮尾 茂雄
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2008 年 55 巻 4 号 p. 151-157

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抄録

キュウリ浅漬保存時の浅漬中L. monocytogenesの菌数変化を解析する方法を検討した結果,抗生物質リファンピシン耐性L. monocytogenesの浅漬への人為的接種と,50μg/mlリファンピシンおよび指定選択剤(種々の抗生物質等含有)を規定の1/100量添加したPALCAM培地を使用して菌数測定する方法が適していた.本法でキュウリ浅漬に人為的に接種したリファンピシン耐性L. monocytogenesの生育挙動を検討した結果,4℃保存時には10日後まで初発菌数レベルが維持され,10℃保存時には7日後に初発菌数の約100倍に増加した.また,各種抗菌物質のうちキトサンの添加が10℃保存時のキュウリ浅漬中のL. monocytogenes菌数を有意に減少させ,L. monocytogenesの生育抑制に有効であった.

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© 2008 日本食品科学工学会
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